核酸医薬品合成用 二段階孔シリカゲル
二段階孔構造をもつシリカモノリスを核酸合成用シリカ担体に適応しました。特徴的なモノリスの構造に由来するパーフュージョン効果を活かすことで、高い合成効率を発揮する担体として機能します。
<< 従来CPGの倍以上の高収量 >>
従来のCPG担体の構造を徹底的に見直し、その問題点を二段階孔シリカゲルに反映させることで高収率の核酸合成用担体に発展させました。シリカモノリス独自の貫通孔/細孔を制御することで、同体積のカラムで従来CPGと比較して2倍以上の収量を発揮することも可能です。使用方法は従来のCPGと同等で、ポリマービーズのように有機溶剤で膨潤せず、高い圧力により収縮し背圧が上昇してしまい使用不可となるといったデメリットはありません。
dT修飾二段階孔シリカゲルと従来品との24-mer RNA合成での比較
項目 | 二段階孔シリカゲル | 従来CPG |
粒子径 | 63/212 µm | 100 µm |
細孔径 | 100 nm | 100 nm |
担持量 | 40 µmol/g | 28 µmol/g |
反応開始点あたり収量 | 3.25 mg/µmol | 2.66 mg/µmol |
重量あたり収量 | 129 mg/g | 74 mg/g |
平均縮合効率 | 97.8% | 98.0% |
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幅広いポアサイズ設計によって長鎖合成まで可能に
核酸合成用二段階孔シリカゲルのポアサイズ制御範囲は2~2000 nm。従来CPGと比較して広範囲のポアサイズ制御範囲を持つため、短鎖の核酸から100 merに近い長鎖の核酸の合成まで、核酸の差長に合わせて収量を最大化するポアサイズ設計が可能です。
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電子顕微鏡によるポア構造観察写真 |
パーフュージョン効果による使用溶媒量削減
二段階孔シリカゲルは貫通孔によってもたらされるパーフュージョン効果を活かすことにより、高い核酸合成の収量を維持したまま、反応・洗浄溶媒量の削減が可能になります。
dT修飾二段階孔シリカゲルと従来品との24-mer RNA合成での比較